赤ちゃん・子どもの発達を促せて、楽しく遊ぶための靴選びのポイント
赤ちゃんのファーストシューズから始まり、靴は私たちの人生で欠かすことのできない物です。
では、子どもたちが実際に履いている靴はどんなものでしょうか?
お祝いでいただいた物や、可愛いくてかっこいいなど好きなデザインの物、子どもが好きなキャラクターの物など、様々な視点で購入した靴を使っていると思います。
今回は、子どもたちの発達を促せて、楽しく遊ぶための靴選びのポイントをお伝えしたいと思います。
赤ちゃんや子どもの足の骨、発達ってどうなってるの?
生まれたばかりの赤ちゃんの足の骨は「骨」ではなく、『軟骨』なんです。
軟骨と分厚い脂肪で形成されています。
赤ちゃんの足を触ったらふわふわで気持ち良くて、ずーっと触っていたいと思うのはそのためです(^^)
かかと周辺の骨を「足根骨(そっこんこつ)」といいます。
大人になると、7個(踵骨、距骨、立方骨、舟状骨、内側・中間・外側楔状骨)になります。
生後1年くらいまでは、この足根骨は、4個しかありません。
成長と共にカルシウムを吸収してきて軟骨が骨化してきて、「骨」になります。
そして、足根骨が7個になるのが4歳過ぎ頃です。
でも、まだまだすべての骨が小さく離れています。なので、子どもの足はもろく、環境に左右されやすいのです。
ちなみに骨の成長が完了する(全て骨化する)時期は、はなんと18歳頃なんです!
赤ちゃんや子どもの骨が成長するために必要な環境は?
骨が成長するためには骨に「負荷」をかけなければなりません。
宇宙に行くと骨が弱くなるって話を聞いたことがありますよね。
骨の先端部分にある骨端線(こったんせん)というところに体重がのる(=運動による力が加わる)と骨端線の軟骨が増えて骨が成長するのです。
足を包み込む環境=『靴』
歩き始めの時期になると『靴』が必要となりますよね。
この時期の子どもの足は、骨が小さく離れ離れなため、体重(負荷)をかけると周りに動いてしまいます。それでは安定した歩みができません。
それでも裸足になると、足の指を使って踏ん張る事で筋肉を使い安定性が生まれます。
しかし『靴』を履くと、『靴』という環境に子どもの足は影響を受け、子どもは適応していこうとします。
なので、足に合わない靴を選んでしまうと骨の発達や並びに影響がでて、歩行バランスが悪くなったり転倒しやすくなってしまうこともあります。
私の職場である“リハ”に来てくれている「運動が苦手な年長さん」を評価すると、
・身体全体に力が入っている
・手足の使い方がぎこちない
などの様子が多々あります。
靴のアドバイスをお母さんにして変えてもらうと、転倒しなくなったとよく言われます。
足の安定性は、全身運動のパフォーマンスをとても上げてくれるのです。
赤ちゃん・子どもの靴選びのポイント
それでは赤ちゃん・子どもの靴選びの際にチェックするポイントをみていきましょう!
歩いた時に一番体重がのり、衝撃を受けるのが踵(かかと)です。
この部分が柔らかいと、骨が小さく離れている子どもの足は横へ逃げてしまい不安定になります。
踵(かかと)で受けた衝撃は、土踏まずがあるとバネの役割をして足指の方まで力を分散させ、衝撃を吸収してくれるようになります。
土踏まずは、赤ちゃんの時はペッタリとした足裏でほとんどありませんが、3歳ごろから作られてきます。
アーチがある中敷を選ぶことで、足指を使いやすくし、土踏まずの発達を促すことが出来ます。
まだまだ歩行が安定しない時期は、足関節(くるぶしの下にあります)が隠れる高さの靴をオススメします。
足関節も柔らかくて、動く範囲(可動域と言います)が大人の2倍以上です。
ということは、大人よりも自由度が高く不安定なのです。
足を着地した時に不安定だったら、横方向へ動くことも多いのです。
なので、環境的に動く範囲を教えることができるハイカットの靴が良いのです。
成長が早い子どもたち。
親としては少し大きめのサイズを買って少しでも長く履いてもらいたいところですよね。
しかし、靴のサイズが大きすぎると足が前に滑り、過剰に足指を曲げてふんばってしまい、骨の並びに良くない影響を与えてしまいます。
最適なサイズは、足の大きさプラス5mmと言われています。
また、今は横幅のサイズも選べるようになったので、外反母趾などの変形を生じさせないためにも履き比べして、足に合ったもの探してください。
靴のサイズは少なくとも半年に一回チェックすること!
1〜2歳の歩き始めが一番足が大きくなる時期で、半年で1cmくらい大きくなることもあります。それ以降も半年で0.5cmずつ大きくなっていくので、小さくなったらすぐに買い替えてくださいね!
今後、赤ちゃん・子どもの靴を購入する際の選択肢に入れていただけたら幸いです♪