こんにちは、ゆきです。
今回は、「見る力」で学力アップ!part.1という話をしたいと思います。
実は、学校の授業の8割が「見る課題」なんです。
そのために、最も必要なのが『見る力』です。『見る力』には、
の一連の流れがあります。
認知面が発達するために、この一連の流れがスムーズに行えていることがBESTなんです。
ものを『見る力』は、生まれて徐々に発達して、6歳くらいまでに基礎ができます。
今回は上記のうち、①「目から入る情報」を脳に伝達するための『見る動作=入力系』についてお話しします。
※こちらに同内容の動画も撮っておりますので、文章を読むのが面倒くさい方はこちらからどうぞ。
『見る動作=入力系』が上達するとスキルアップすること
入力系
入力系には、「視力」「両眼視」「眼球運動」があります。
目が、とても複雑な動きができるのは、6つの筋肉を使って、それぞれが細かな調整をしなが動かしているからです。指先と一緒でとても「緻密な運動」なんです。
手先が不器用や運動の苦手な子どもさんは、目も不器用なことがあります。
視力について
見たい物を捉えて「見る」ためには、もちろん「視力」も関係しています。
また、視力の発達は、6歳くらいには完成します。
そのため、視力をチェックして、視力が悪い場合や左右差のある場合、両眼で見ることに対する影響や、視力の発達を考慮して早期にメガネできちんと矯正することが大切です。
物を見るためには「目を動かす」という眼球運動で行います。
よく私のもとにも、「集中力が途切れやすい、注意散漫、探し物ができない、本読みが苦手なんです」と、相談があります。
また、運動面でも、「板書に時間がかかる、文字が汚い、枠からはみ出す、球技が苦手」など相談が多くあります。
目の動きをチェックしてみると、『眼球運動』が上手く使えていないことが多いです。
両眼視について
両眼を1つのまとまりとして使っている時の状態で、ピントを合わせる時や立体的な奥行きを捉える時の動きです。
また、寄り目にすることで近いものにピントを合わせるなどの動きもあります。
眼球運動について
勉強として、物事を考えたくても、上手く「目を動かして情報を集める」ことができないと、脳へ伝達できません。
そのため、「眼球運動の動き」は、学力にも影響することが多いのです。
眼球運動の種類には、
②物から物へ視線をジャンプさせる視線移動
③物に注目し続ける注視
④近いところのものにピントを合わせる寄り目の機能
があります。
この機能とチェックの仕方、そしてお家でできるトレーニング方法について話します。
『追視』のチェック方法とトレーニング方法
追視とは、頭を動かさず、ゆっくり動くものを滑らかに目を動かして追う視線移動の能力のことです。
<追視ができているか?のチェック方法>
1. 棒先にシールなどを貼り付ける。
2. 子どもから50cmほど離れ、子どもの目の高さに棒をもち、肩幅くらいの範囲で時計回りに2回転、反時計回りに2回転連続して追視できるかをチェック。
・頭や体の動きを伴っていないか?
※5歳以上でこれができない、8歳以上で目と一緒に常に頭と体も動いてしまう子どもは要注意!!
<追視のトレーニング方法>
・迷路
・線なぞり
・形なぞり など
『視線移動(衝動性眼球運動)』のチェック方法とトレーニング方法
物から物へ視線をジャンプするような視線移動の能力のことです。
<視線移動ができているか?のチェック方法>
1. 棒先にシールなどをつけたものを2つ用意する。
2. 子どもから50cmほど離れ、両肩くらい広げて、左右に1本ずつ持ち、「右」「左」の声かけで横向きのジャンプが5回往復できるか?
3. 2同様に「上下」「右斜め上、左斜め下」「右斜め下、左斜め上」に棒を持って、声かけで上下、斜め方向のジャンプが5回往復できるか?
・頭や体の動きが伴っていないか?
※5歳以上で上記の2ができない、8歳以上で目と一緒に常に頭と体も動いてしまう子どもは要注意!!
<視線移動のトレーニング方法>
・間違え探し
・数字読み
・平仮名読み
・ランダム数字探し など
『注視』のチェック方法とトレーニング方法
一定の位置で物を見続ける能力のことです。
<注視ができているか?のチェック方法>
1. 棒先にシールなどを貼り付ける。
2. 正面、左右斜め45度の棒先を10秒以上見つめるように伝えて両眼の動きをみる。
・視線は動揺せず安定しているか?
※5秒未満しかできないと要注意!!
<注視のトレーニング方法>
・両手を使った感触遊び
・シール貼り
・ビーズ通し
・洗濯バサミつけ外し など
『寄り目』のチェック方法とトレーニング方法
近位にピントを合わせる能力のことです。
<寄り目ができているか?のチェック方法>
1. 棒先にシールなどを貼り付ける。
2. 目から40cmくらいの位置からゆっくり鼻に向かって近づけ、両眼の動きを観察する。
・片側が外側にずれたままになっていないか?
・棒先のシールが2つに見えてしまうポイントが遠すぎないか?
※片目が外側にずれる、または顔から10cm以上の距離で棒先が二重に見える場合は要注意!!
<寄り目のトレーニング方法>
・寄り目遊び など
今回は、「見る力」で学力アップ!part.1についてお話をさせて頂きました。
目は筋肉の動きで動くので、筋トレが可能です!
なので、お家でしっかりと目を使う経験を積んでください。
次回は「目から入ってきた情報を整理して認識する=情報処理」についてお話をしたいと思います。