こんにちは、ゆきです。
最近『発達障がい』についてよく耳にするようになりました。
人間関係や日常生活でのトラブルによって、生活しづらさがあると『障がい』となるんですけど、その生活のしづらさをそれほど感じない私たちも何かしらの特性を持っていることをご存知でしょうか?
人はみんな、何かしらの特性を持っています。
完全にノーマルな人というのは、限りなく0に近いと思ってください。
そして、それは子どもも同様です。お子様も特性を持っているんです。
そこで今回は、主な子どもの特性
・こだわりタイプ
・不注意タイプ
・衝動性、多動性タイプ
のタイプ別診断をしていきたいと思います。
こちらに同内容の動画も撮っておりますので、文章を読むのが面倒くさい方はこちらからどうぞ。
特性が分かると関わり方も分かってくる!
子どもの特性が分かると、子育てに悩んだ時に子どもとの関わり方や育て方の参考になりますので、今回は『子どもの特性とその特性に応じた関わり方』を分かりやすくお伝えしていきたいと思います。
ちなみに、私の子どもたちは、1番上が不注意タイプ、2番目が衝動性・多動性タイプで、3番目は、こだわりタイプです。
それでは今からA・B・C3つの設問でそれぞれ各10個の質問をしていきます。
A・B・Cのどの設問で当てはまる項目が一番多いか?をチェックしてみてください。
最後に、A・B・Cがどのタイプか、そしてその特性とそれに応じた関わり方をお伝えいたします。
あと、大前提として最初にお伝えしておきますけれども、これに当てはまったからと言って、「障害がある」ということではありませんので、あくまでも「どういった特性が強いか?」という視点で見ていただければと思います。
Aタイプの質問
それではまず最初にAタイプの質問です。
□ 自分の作った空想の世界で一人で遊ぶことが大好き
□ 何かしている時に声をかけても反応しない
□ 初めての場所や人に緊張して慣れるのに時間がかかる
□ 自分で決めたルールや手順にこだわりがある。また、それが守られないと不安になり、怒り出したりパニックになったりすることがある。
□ 怖かったこと、嫌なことがあると気持ちを切り替えることができず、長い時間引きずる
□ 特定の物を集めるのが大好きで、いつも持ち歩く
□ 一人遊びが好きで、集団や同じ年齢のお友だちと遊ぶのが苦手
□ 冗談や皮肉が分からず、空気を読んだ発言ができない
□ 見る、臭う、聴こえる、触るなどの感覚に過敏がある
□ 失敗することが苦手で気持ちが崩れやすい
以上です。当てはまる数を覚えておいてください。
Bタイプの質問
次はBタイプの質問です。
□ 忘れ物が多い、物をよく無くす
□ 言われた事をすぐに忘れる
□ 歩いている時、物によく体をぶつける、よく転ぶ
□ 気が散りやすく、遊びが長続きしない
□ 集中力が必要なことはあまり好きでない
□ やらないといけないことを最後までやれない
□ 勉強でうっかりミスが多い
□ 整理整頓が苦手で、机の中がぐちゃぐちゃ
□ 聞いて欲しい話は聞いていないが、どうでも良い話は聞いている
□ 自分が興味のあることには、すごい集中力を発揮する
以上です。当てはまる数を覚えておいてください。
Cタイプの質問
最後はCタイプの質問です。
□ 人の話が終わるまで待てずに、割り込む
□ 遊びの時大人しく遊ぶことができず、騒ぎすぎる
□ お友達の勉強や遊びを邪魔する
□ 突発的な動きや発言が多い
□ 座っていても手足を動かしたり、お尻をモジモジさせている
□ 列に並んだり、順番を待てない
□ 何でも積極的に挑戦する
□ 一つのことに集中しやすい
□ エネルギーいっぱい、好奇心いっぱい、独創的、運動神経がよい
□ 勘違いしやすく、ちょっとしたことでも感情を抑えることができず、怒ってしまう
はい、以上です。
それでは、A・B・Cがそれぞれどのタイプか、特性とそれに応じた関わり方をお伝えいたします。
Aの設問で一番当てはまる項目が多かった人
まずAの設問で一番当てはまる項目が多かったという人は、こだわりタイプです。
こだわりタイプの子の特性は、変化に弱くいつも同じであることにとても安心感を持てます。
見通しが立たないとどうしたらよいのか困って動けなくなったり、パニックになりやすいです。
そして、相手の気持ちを表情から読み取ったり、または、それほど相手に関心がなく、自分の考えや気持ちはみんなと違うことに気づきにくかったりします。
また、決まったルールは守らないといけないものという思いが強かったりもします。
【関わり方】
このようなタイプの子との関わり方としては、まず1つ目に、
・安心して過ごせる生活環境を作ります。
例えば、新しい活動に参加しないといけないとします。すると、見通しが立てられず「何があるんだろう?」「失敗したらどうしよう」となり、泣き出したり、その場から逃げ出したくなったり、動けなくなったりします。
対応としては、事前に新しい活動があることを本人に分かりやすく説明します。
その時に写真や絵を描いたカード・文字を使ったスケジュールを作り、流れを説明してあげるとより理解しやすいです。
そして、無理に参加しなくても見学からで良いことを伝え、無理強いをさせないことが大切になります。無理強いすると、無理強いさせた人やその集団がとても嫌いになります。嫌な体験は、ずーっと残ってしまい、その場にいられなくなる恐れがあるからです。
でも見学する事で、見通しもつくし、お友達の楽しんでいる様子を見ると「やってみたい!」という気持ちが育ちやすいです。
また、活動への流れにこだわりがあったり、物への執着が強い子どもさんにも、して欲しい行動を目で見て分かるように写真やカード、文字で書いて伝えると、どうしても自分の決めた流れを変えなくてはいけない時にも、本人が納得して、安心して対応できるようになります。
物への執着では、手に持っておいて欲しくない時などもありますよね?
そんな時は、ポケットに入れることや、物を入れるカバンや置き場所を決めて、入れてある写真や絵カードを使いながら説明すると徐々に手放すことが増えてきます。
2つ目に、
・本人が理解できて、納得できるように伝えること
です。
して欲しい事、教えたい事を抽象的な表現や長文で話すと、二つのことが同時にできない子が多いので、聞き逃していることがあるかも知れません。
例えば「家に帰ったら手を洗ってうがいをして、プリントをあの茶色い所に出して。そしたらおやつ食べてね」と伝えるとします。
これには、「手を洗う」「うがいをする」「プリントを出す」「おやつを食べる」という4つの指示と「あの茶色い所」という抽象的な表現が入っています。
これを「手を洗ってね」「次はうがいね」と短い文で一つずつ伝えるとしっかり伝えることができます。
また、「あの茶色い所」を「電話を置いてる棚の上に」と具体的に伝えると分かりやすいです。
家に帰ってからの流れにこだわりがある子どもさんは、1つ目のスケジュールを使って見通しを持たせながら短く、具体的に伝えると納得して行うことが多いです。
3つ目は、
・得意なことを伸ばして、苦手なことは人に頼めるようになろう
です。
失敗がどうしても受け入れられない事があります。
得意なことと苦手なことがはっきりしているので、得意なことは積極的に取り組めるんですけども、苦手なことはパニックになったり「やらない!」!と決めて参加せずに、発達に必要な経験を積むことができないこともあります。
このタイプの子は、苦手な時は、「手伝って」と言っていいことを知らないことが多いんです。
なので、始めに「難しかったら『手伝って』って言ってね!」と声をかけて、それでも言えない子どもさんには、もじもじし始めたら『何?手伝って?』と依頼することを促していくとよいです。
これを幼少期から行い社会性を身につけていくことが、成長段階での壁を乗り越える力に変わってきます。もちろん、苦手な事にも挑戦できるようになり、本人も達成感に繋がります。
Bの設問で一番当てはまる項目が多かった人
次にBの設問が一番当てはまる項目が多かったという人は、不注意タイプです。
不注意タイプの子の特性は、注意を持続させる事や自分の周りにアンテナを張って情報を集めようとすることが苦手です。
注意を向けなければならない優先順位が少し違うこともあります。自分の興味があることだけに意識がいく傾向にあります。
【関わり方】
このようなタイプの子との関わり方としては、まず1つ目に、
・集中できる環境をつくってあげる
と良いです。
なぜかと言うと、例えば、勉強机の上や目に入るところに掲示物や、飾り物があるとそれだけで気になって集中力が途切れてしまうからです。
学校では黒板周りの掲示物を外してもらったり、落ち着いたお友達に囲まれる席にしてもらったりすると集中しやすかったりします。
また、食事が進まず時間がかかる場合も、テレビを消して、壁側を向いて座るなどあまり物が目に入らない様にすると食事のペースも上がってきます。
2つ目に、
・注意を向ける事ができる配慮をする
と良いです。
例えば、見て覚える記憶の方が長けている子が多いので、「することリスト」など、①②…と数字をつけてスケジュールとして見せてあげると良いです。
なぜなら、課題を小さく分ける事で、
・集中する時間が短くなること
・終わった達成感を目で見て確認できること
・おしまいが分かるので、苦手なことでも頑張る事ができる
からです。
それでも集中力が続かない時には、スケジュールを別室に居るお母さんのところに置いておいて、終わる毎にお母さんのところまで来て、終わったスケジュールに線を引きに来ると、その度に褒められるし、体を動かすことでリフレッシュできて、集中しやすくなります。
また、話の内容が複雑だったり、長いと注意が削がれやすいため、短く、具体的に子どもが理解しやすい言葉に置き換えて伝えると、注意を向け続けることができます。
Cの設問で一番当てはまる項目が多かった人
最後のCの設問で一番当てはまる項目が多かったという人は、多動性・衝動性タイプです。
多動性・衝動性タイプの特性は、動きたい欲求が強くて、自分でコントロールしにくいことです。
そのため、ふと「友達が遊んでいたおもちゃで遊びたい!」と思うのと同時に、おもちゃに手が出てしまいトラブルになってしまったりします。
授業中では、先生が「この問題わかる人、手をあげてください。」と言う時の「この問題わかる人」の段階で答えを口に出して言っていることが多いです。
思考やおしゃべりも頭やお口の動きなので、動きをコントロールしにくい人は止められないんです。
このようなタイプの子との関わり方としては、まず1つ目に、
・動ける環境を作ってあげる
と、とても有効なんです。
例えば、座っての勉強が続いて、ソワソワしてきたら、プリントを配ってもらうなど、「動く口実作り」をしてあげます。
また、体の一部が動いていると集中力が持続するので、片手ににぎにぎグッズを持ってにぎにぎしていると落ち着いて勉強しやすかったりもします。
2つ目は、どんな時でもおしゃべりが止まらない時には
・行動やしぐさで子どもに伝える
ようにします。
電話中や他の人と話している時に割り込んでくることがないですか?
その時は、「終わったら聞くから、終わるまで待ってね」と一度伝えて、その後は、電話の場合子どもに背中を向け続けます。
人との会話の時は、手のひらをその子に向けて「ストップ」のサインを出し続けたりします。
電話や会話が終わった時に「待っててくれてありがとう。なあに?」と褒めてから話をしてください。
するとだんだん待つことができるようなってきます。
3つ目は、突然怒り出したり、手が出たり、お友達とトラブルになった時は、まず、
・子どもの行動の意味を考えること
です。
子ども自身上手に説明できないことが多いので、「Aくんは、このおもちゃで遊びたかったんだよね」「BちゃんはCくんと一緒に遊びたかったんだよね」と子どもの行動の裏にある気持ちを読み取って子どもに伝えます。
そうすることで、自分の気持ちを受け止めてもらえる安心感が生まれます。
それから、「でも、このおもちゃはお友達がまだ遊んでいたよね。お友達は急に取られたら嫌な気持ちになるよね。その時は『貸して』って言おうね」など、正しい行動を伝えていくと子どもの行動が変わってきます。
はい、以上が子どもの特性と関わり方となりますが、いかがだったでしょうか?
みなさんご存知でしょうか?
一流企業の創設者は、発達障がいの気質を持っている方が多いと言われています。
有名なエジソンやモーツァルト、近年では、スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツ、有名な発明家、作曲家、大企業の創設者はこの特性を持っていたからこそ成功しているんですね。
以前、大学病院の勉強会に参加した時に、Drが「自分はアスペルガーですが、おそらく大学病院で石を投げて当たるDrのほとんどはアスペルガーですよ」と言われていました。
アスペルガーというは、自閉症スペクトラム障がいの一つです。
発達障がいの特性の好奇心旺盛で思いついたら即行動する衝動性、多動性が生かされていたり、興味があることに没頭していた結果なんですね。
その幼少期には、親や周囲が良き理解者でその子の個性を大切にし、特徴に合った関わり方をしていたことが分かっています。
今回は子どもの特性とその関わり方についてお話させていただきました。
子育てで悩んだ時に参考にしていただけたら嬉しいです。
ありがとうございました。