こんにちは、ゆきです。
普段は現役の作業療法士として、日々子どもの発達を促すために、運動能力を高める関わりや道具を上手に使えるような関わり、学習に必要な課題をスキルアップさせるようなことを行っています。
その中でも今回は紙コップ工作の中で、特におすすめの紙コップ工作TOP5を紹介していきます。
こちらに同内容の動画も撮っておりますので、文章を読むのが面倒くさい方はこちらからどうぞ。
おすすめ紙コップ工作【第5位】紙コップでコマ
①紙コップが8等分になるように線を書きます。
②そこをハサミで切ります。
③切った紙コップを横に広げます。
④これに好きな材料で飾り付けします。
できあがり!
紙コップの底部分をコマのように回して遊びます。
紙コップ工作「紙コップでコマ」で促されるスキル
細かく言うとたくさんありますので、そのうち1つだけお伝えします。
ハサミを使うことで、手指をバラバラに動かす経験が積めます。
ハサミを使い始めた子どもは、掌が下に向いた状態で操作することが多いです。
そうすると、手指を動かしにくくなり、力が入りすぎハサミの刃が開いて切れなくなります。
そこで、親指のところにシールを貼ってあげて、「シールが見えるように持つよー」と伝えると、この状態で、より手指をバラバラに動かすことができます。
「紙コップでコマ」で遊ぶと身につくスキル
紙コップを持って回すときに手首のひねる動きを促すことができます。
ひねる動作は、手首の親指・小指方向への動きが必要となります。
蛇口をひねるのがまだ難しい子どもさんに特におすすめです。
おすすめ紙コップ工作【第4位】ロケット
【作り方】
①紙コップの口の部分に切り込み線を4つ書き込みます。
②そこをハサミで切ります。
③輪ゴムをバッテンになるようにひっかけます。
できあがり!
好きなように飾り付けをして、発射台の紙コップに重ね、手を放して発射!
紙コップ工作「ロケット」で促されるスキル
こちらもたくさんあるため、1つだけお伝えします。
輪ゴムをひっかける際には、細いゴムを親指と人差し指でつまみます。
紙コップの幅に合わせて、広げた状態に保つなど、手指の細かい動きがスキルアップします。
「ロケット」で遊ぶと身につくスキル
紙コップは柔らかく、力を入れすぎると潰れたり、輪ゴムが入り込んでしまって上手く飛ばないことがあります。
そこで素材に合わせて力加減をする『手の操作性』がアップします。
また、発射台に重ねること、「3、2、1、発射!」とカウントダウンのタイミングに合わせて手を離すなど、手元を見続けて動きを合わせる運動をコントロールする経験を積むことができます。
おすすめ紙コップ工作【第3位】お化けだぞ
①紙コップ側面の下の方にボールペンで穴をあけます。
②袋に絵を描きます。
③ストロー(折れ曲がる短い方)にセロハンテープを使って袋をつけます。
※空気が漏れないように隙間なくつけます。
④紙コップの中に袋が入るように上からストローを入れ、底からストローが出るようにします。
できあがり!
袋を紙コップの中に収めて、片手で紙コップを持ち、口で吹いて遊びます。
袋が膨らんで絵(お化け)が飛び出てきます。
紙コップ工作「お化けだぞ」で促されるスキル
ストローにセロハンテープを巻きつけるために、手指でストローを回しながら貼ります。
親指と人差し指を合わせながら横方向へ滑らす運動の経験を積むことができます。
「お化けだぞ」で遊ぶと身につくスキル
片手で紙コップを持って、もう片手でストローを持って吹きます。
ストローを咥え続けて吹くことで、口の周りの筋肉が付いてきます。
よだれが出やすい子どもや、発音が不明瞭な子どもに有効です。
力を入れて吹くため、紙コップを持った手にも力が入って紙コップが潰れる子どももいます。
でも、繰り返し遊ぶことで力をコントロールすることができるようになってきます。
指しゃぶりや爪噛みをする子どもにも、ストローを使うことでお口の刺激が入り、好んで遊ぶことが多いです。
私は、両眼で物を見る「寄り目」の経験を促すためによく、この工作を作ります。
目の動きも筋肉の動きでコントロールするのですが、両眼で見れないとピントがズレて、近いところで二重に見えたりします。
距離が変わっても物にピントを合わせる機能が寄り目なのです。
おすすめ紙コップ工作【第2位】けん玉
①紙コップの底に穴をあけます。
②紙コップの下から紐を通します。
③紙コップの中で紐を結び、セロハンテープを貼って紐を固定します。
④紐をつけた紙コップの底にもう一つの紙コップの底を合わせ、セロハンテープでくっつけます。
⑤アルミホイルを丸めてボールを作ります。
⑥紐の先にセロハンテープでボールを付けます。
できあがり!
けん玉のように、紙コップの中にボールを入れて遊びます。
紙コップ工作「けん玉」で促されるスキル
紙コップに細い紐を入れる工程では、小さな穴を見続けてそこに指の動きで紐を入れ込む時、とても細かい指の運動が必要となります。
もし、入らない時には、紐の先にセロハンテープを付けて固くしてあげると、スムーズに入ります。
また、紙コップの中に手を入れてセロハンテープを貼る時は、手の触った感覚で紐と紙コップを付けるため、見えないところで触った感覚に運動を合わせるスキルを上げることができます。
「けん玉」で遊ぶと身につくスキル
手と腕を上下して、けん玉を上に動かす際に必要な力加減を学ぶことができます。
また、ボールが浮いた時にボールに合わせたところに腕を持っていくという、距離感をつかむ学習にもなります。
この距離感がつかめるようになると、バドミントンや球技ができるという要素にも繋がってきます。
おすすめ紙コップ工作【第1位】くるくるカップ
①ビーズに輪ゴムを通します。
②割り箸に輪ゴムを通し、真ん中に来るところでセロハンテープを貼ってとめます。
③紙コップの底の真ん中につまようじで穴をあけます。
④ストローをジャバラのところで切ります。
⑤ストローの真ん中に紙コップを置き、ストローの片側を折ってセロハンテープでとめます。
⑥紙コップの底から輪ゴムを通します。
⑦紙コップの中から輪ゴムを引っ張ってストローに引っかけます。
⑧輪ゴムがストローの真ん中に来るようにして、とまってないストローの端も折り曲げて、紙コップにセロハンテープでとめます。
できあがり!
割り箸の部分をゼンマイのようにくるくる回して遊びます。
私はよく3通りの遊び方で遊んでいます。
紙コップを横向きにして、机や床に置いて手を離すと、円を描いてカタカタ走ります。
割り箸部分を持ち、紙コップから手を離します。紙コップがくるくる回って楽しいです!模様を書くとより楽しめます。
割り箸が上に来るように紙コップを持って、割り箸から手を離します。くるくる回って楽しいです!子どもは頭に乗せて「タケコプター!」と大人気です。
紙コップ工作「くるくるカップ」で促されるスキル
ビーズを親指と人差し指でつまみ続けて輪ゴムを通すために、小さな穴に輪ゴムを合わせる目と動作を一致させる能力が必要です。
「くるくるカップ」で遊ぶと身につくスキル
紙コップを固定しながら割り箸を回す手先の細かい動作を身に付けることができます。
人差し指一本で回すことが出来るようになると、文字を書く時に必要な細かい指の動きにもつながります。
また、特に目で見る玩具が大好きな子どもは、飽きずに集中して遊びます。
どれも簡単にできる紙コップ工作なので、ぜひお家で子どもさんと一緒に楽しんでください。!